親権者変更が認められた二つの例

親権者 変更 協議

 

離婚に際して親権者を夫か妻のどちらかに決定しますよね。

 

最初に決めた親権者は「後で変更すればいいや」と、とりあえず離婚届を出してからゆっくりまた決める。
そんな風に、親権者については再度夫婦で協議するいうわけにはいかないのです。

 

親権者の変更は親の身勝手な行動と考えられています。
親の身勝手で子供を翻弄できない、ということです。

 

だから、親権者の変更は家庭裁判所がかかわり、ほとんどの場合変更できないことが多いのですが、身近にありそうな親権者変更のケースを二つ紹介しておきます。

 

 

親権者変更を認めた例

 

協議離婚で離婚をしたときに、子どもが二人いたのですが、長男(小学校2年生)は父が親権者になりました。
次男は母が親権者となり、双方が引き取って養育していたのです。

 

離婚してから8ヶ月ほどして、父親の方が心不全で急死してしまいました。
実際に長男の方の面倒をみていた父方のおばあちゃんが、後見人になるということで、後見人選任の申立てをしました。

 

一方で、元妻である母親の方も前夫の死を知って、長男も次男と同じように引き取って養育したい、と、おばあちゃんに申し入れていました。

 

しかし、孫を手放す気がないおばあちゃんの方が先に後見人選任の申立てをしたのです。

 

その後、母親側もすぐに親権者変更の申立てをしました。

 

そして、長男はおばあちゃんか母か、どちらが養育するかの判断は家庭裁判所にまかせられることになりました。

 

家庭裁判所が調査した事項では、おばあちゃん側には後見人として不適当な事情はなく、子どもも父が死んでからも祖母の監護のもとで平穏な生活を送っていると判断しました。

 

経済的にも、父親の生命保険金1500万円の受取人であって、いちおうそれなりの生活はしていて、健康であるし孫に対する愛情面も心配ないとのことでした。

 

長男自身も、本人は友達と離れたくないこと、可愛がっている猫がいるという理由でおばあちゃんとの生活を望んでいました。

 

しかし、現在では元妻で母親が実家で両親と同居し、祖父は病気療養中であるが、弟、妹は会社員、勤めに出ているときは祖母が現に世話をしている次男ともども監護の補助を約束している状況がありました。

 

また、

  • 母の生活も安定していて離婚するまで約7年間は一緒に暮してきたこと
  • 離婚原因について責任はないこと
  • 今回の申立ても母親としての愛情を動機とすること

などの事情を考慮して、親権者である母の愛情ある接触を保持していくことが長男の将来の福祉のためにもつともふさわしいと判断しました。

 

養育環境の変更での子の心理的に動揺しているかについては慎重な配慮が必要としましたが、母からの親権者変更の申立てを認めて、祖母からの後見人選任の申立ては却下しました(福岡家裁小倉支部S55.5.6審判)。

 

後見人選任の方を認めた例

 

父親と母親は、子どもが生後7ヶ月というかなり小さい時期に別居しました。
その後、およそ6年後に父親を親権者として調停離婚をしました。

 

子どもは父母が別居してからもずっと当時同居していた祖母や父の姉(子どもの伯母)とともに育ちました(当時小学4年生)。
そして、子どもには実の母親は死んでしまっていると教えられてきていました。

 

調停離婚から3年してから、親権者である父親が死亡しました。

 

父の姉である伯母は子どもの後見人選任の申立てをしました。

 

その申立を受けて、家庭裁判所から実母の意向調査を受けた母親は、はじめて前夫の死を知りました。

 

そのときになって実の子への愛情がかきたてられて、子を引き取って養育しようと実母が親権者変更の申立てをしたのです。

 

つまり、父の姉である伯母か母親かの判断を家庭裁判所がすることになりました。

 

家庭裁判所の調査では、実母の子どもに対する愛情は深いものがあって、人柄も生活態度も誠実堅実で、経済力にやや不安定の点を除いては親権者として欠けるところはないとしました。

 

実母は食堂のレジ係で、他に給食していて事務職を探していたが、衣食住には困らないものの資産はなく、収入は必ずしも安定していないじょうたいでした。

 

さらに、子どもとは生後7ヶ月から一切の交渉がないばかりではなく、子どもは最近まで実母は死亡したものと思い込んできていました。

 

また、監護養育されてきた父の姉である伯母とは、真実の母子同様の情愛で結ばれていると認めました。
伯母は小学校教員で結婚の経験はないが、その子を養子に迎えたい気持ちもありました。

 

裁判所としては、仮に実母を親権者とした場合に10年間の空白を円滑に埋められるかという疑問と、伯母との別離による精神的ショックの大きさや伯母が子を手離すまいという決心の強さを考えると、子の引渡しをめぐつて伯母と実母が争うという事態が予測されました。

 

そうなれば子の受ける打撃や動揺はさらに大きなものとなることが考えられるとして、当分の間、このまま現状尊重の状態で伯母の養育を受けることが子の福祉に沿うものと判断して、実母からなされた親権者変更の申立てを却下しました。
生みの親よりも育ての親、というもっともな実例です。

 

養育費が不払いになっても泣き寝入りはしない

 

子供を育てるにはお金がかかります。

 

その際に、あてになるのは離婚の時に決めた財産の処分方法です。
財産分与や慰謝料、そして養育費がそれにあたります。

 

その中でも、養育費は通常「子供が成年になるまで継続的に支払う」という約束をしていることが多いものです。

 

しかし、養育費の取り決めをして最後まで支払いをしている人は2割にも満たない統計が出ています。8割の人はあきらめと泣き寝入りをしているのです。

 

養育費は子供にとっての権利で大事なお金です。親の自分が泣き寝入りするのは子供への約束も自分が破っていることになるのです。

 

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