子供についてしっかり取り決める
離婚するときに、未成年の子供がいたら、子供のことで決めなくてはいけないのは3つあります。
- 親権者
- 養育費
- 親権者でないほうの面接交渉権
のことです。
親権者 は未成年の子供がいる夫婦が離婚する場合、必ず 決めなければなりません。
夫婦の話し合いで決まらない場合、調停→裁判となります。
養育費は、子供が自立するまでに必要な費用のことで、一般的には子と離れて暮らしていてなおかつ収入の多い方の親が支払いますね。
→養育費
親権者にならなかった親が子に会うために決めるのが面接交渉権です。
離婚は子どもにとって親の身勝手だとまず理解する
離婚した両親を持つ子供がどれだけいるかですが、国民生活基礎調査のデ ータによると 、全世帯数のうち 、母子世帯は 2 . 7パ ーセント 、父子家庭は 0 . 4パ ーセントとなっています。
しかしこの数字には死亡による離別も含まれています 。
離婚するにあたって、子供がいる場合には、子供の人権を守るのが最も重要だと言っても過言ではありません。
離婚はあくまでも両親の問題で、子どもは進んでどちらかの親を失おうとはしていないからです。
どちらが引き取るかなどの条件的な問題もありますが、それ以前に子供といっても別人格なので、子供がどう思うかを考えるのも確認しなければなりません。
離婚する両親はつい自分たちのことに気をとられがちになってしまいます。
とくに感情では自分たちの都合で別れることばかりを優先して、子どものつらい寂しい気持ちを無視した結果になりかねないこともあります。
いくら親でも子どもの人生を離婚で不幸にする権利はありません。
子どもに対するDVなどが原因でも子どもは意外とそのために親、家族がばらばらになってしまうのをいやがることもあります。
年齢によっては離婚の事情を話すことや理解させることが難しい場合もあります。
どうして別れることになったのか不安に感じます。
家庭内暴力や精神的虐待などの環境を変えなければ改善しない原因の場合は別ですが、修復できる関係であれば修復して、離婚は避けることが理想でしょう。
特に子供がいる家庭であれば、離婚の影響は夫婦だけにとどまりません。離婚によって子供も少なからず精神的な打撃を受けます。
子どもも2歳から3歳くらいになっていれば、別れた親の記憶も残るので、将来的には、自分自身の気持ちを整理した上で、きちんと子どもが納得できる事情や理由を説明しなくてはならないことになります。
さらに年齢が上がってきたら、なるべく嘘はつなかいようにするすべきで、自分の気持ちを正当化して子どもに押しつけるのはやめましょう。
とくに、相手の方をを悪者にしすぎないのも大切です。
子どもにとって親は親です。
自分の中にあるDNAが悪い人間のものだと思わなくてはいけないと思ってしまうからです。
子どもへのメンタルケアも充分に考えて、子どもに関しての取り決めをしましょう。
親権者
子どもに関して一番最初に考えなくてはならないのは、親権者です。
未成年の子どもは、一人で戸籍を編成して、独立することはできないので、どちらかの親の戸籍に入る必要があります。
親権者は離婚届に決定事項として記入するので、子どもの将来も含めて真剣に考えて早めに決められるようにしましょう。
面接交渉
面接交渉は人としてとても大切な取り決めです。
子どもにも別れた親の方にもお互いに会う権利があります。
親権者になれなかった親は、子供と離れて暮らすことになったら、未成年の子供との面会の方法(面接交渉)を決めたりします。
子どもが幼ければ、幼いなりに、年齢が上がればそれなりに親と会うことの重要性があります。
子どものその時々の気持ちや精神状態もよく配慮して決めておくことが大切です。
養育費
子どもが成長する上で養育される権利があります。親として守らなくてはならない大きなポイントです。
いわゆる養育費と呼ばれるものですが、離婚する両親で生活費、学費、習い事や塾の費用などについて細かい取り決めをしていくことも可能です。専門家の意見を取り入れながら考えていくのがいいでしょう。
子どもの戸籍・姓
子どもの姓をどうするのかもないがしろにはできません。
特に、婚姻中の姓から帰るつもりの親と暮らすことになる場合、そのままでは親子で姓が違うことにもなってしまいます。
片方の親が親権や監護権を持っているからといって、子の姓が自動的にその親の姓と同じにはならないのです。
結婚の時に姓を変えた方の親は、離婚後3ヶ月以内でどちらの姓にするかを決めなければならないので、手続きが遅れないようにしなくてはなりません。
離婚する親である自分の立場だけを考えるだけでなく,子どもの気持ちや将来的な立場なども充分に考えて決めましょう。
親が離婚して子供たちは少なからず影響を受けます。法的にはきっちりできるかもしれませんが、学校は名前が変わったことや片親がいなくなったことでのいじめがあったりもします。
夫婦間のことだけにとらわれずに、子どもの将来を慎重に考えましょう。
離婚のことで悩んでいたり知りたいことがあれば、まずは家庭裁判所に行くといいです。
もちろん、「離婚できるか、できないか」の判断はしてくれませんが、主に手続き的なことであれば、わかりやすく教えてもらえます。