共働きで子育てはイクメン夫だった

タケシさんと涼子さんは共稼ぎの夫婦です。

 

お互いに私生活では干渉しない、ということが、15年前の結婚時の約束でした。

 

妻の涼子さんは、従業員が100人程度の水産物を扱う商社で仕事をしており、夫の地方公務員としての仕事と比べてもハードでした。

 

この夫婦には、小学校6年生の一人息子がいます。

 

しかし、妻はほとんど子供の面倒を見ることもなく、朝のご飯から夜の風呂まで、夫のタケシさんが面倒を見てきました。

 

世間的には、よく言われるイクメンで、実際にも育児の大半をしていました。

 

そんな状況に少しばかり不満はあったとしても、いわゆるイクメンなタケシさんは子供と遊ぶのは好きでした。

 

ほとんど面倒を見ない妻を怒ることもなく、上昇志向の強い涼子さんは、仕事上の接待やつきあいで午前様になることもありました。

 

それでも、夫のタケシさんは妻には妻の人生がある、と帰宅時間が遅くなったことを責めることもありませんでした。

 

特にここ1年は、妻は課長に昇進したために仕事が忙しいらしく、帰りも終電ぎりぎりもよくありました。

 

たまに、夫のタケシさんが夫婦の性交渉を求めても、「疲れたから」と言って応じてくれませんでした。

 

 

魔がさしたイクメン夫の浮気が本気になった

 

夫としては、なにか見切りをつけられているような寂しさを感じていました。

 

そんなことを感じていたときに、夫は役所の忘年会でいい感じで酔いが回っていたこともあって、部下である恵美さんを個人的に誘ったのです。

 

冗談半分で誘ったつもりだったのですが、恵美さんも酔っていたこともあって、応じたのです。

 

このときホテルで一夜のひとときを過ごした二人は、その後もいわゆる不倫関係を重ねていったのです。

 

恵美さんは妻の涼子さんと違ってどちらかというと、落ち着いた従順で控えめなタイプです。

 

そのうちに、夫のタケシさんの心は恵美さんの虜になってしまったのです。

 

妻の涼子さんと別れて、恵美さんと結婚したいと真剣に思うようになるまでそれほど時間はかかりませんでした。

 

「離婚してくれないか・・・・・」

 

ある日、タケシさんは、妻の涼子さんに思い切って言いました。

 

「いいわよ。わたしもあなたにはうんざりしていたのよ。」

 

勝ち気な涼子さんは、「離婚のことを言い出されたことさえも不愉快だ」、と言わんばかりに吐き捨てるような言い方で、離婚にその場で同意したのです。

 

その後、離婚の条件について話し合いをしました。

 

夫婦は共稼ぎですが、財布は別々という形をとっています。

 

当然に、妻の涼子さんにもそれなりの貯蓄があります。

 

結果として、財産分与と慰謝料については、夫のタケシさんが合計で300万円を支払う、ということで合意しました。

 

高すぎる養育費!?

高額な養育費

 

最後は子供の問題です。

 

まずは、引き取るのは夫のタケシさんか、妻の涼子さんか。

 

タケシさんは自分が引き取るのが一番いいと思いましたが、「妻が子供を引き取るというのであればそれでもいい」、と思っていました。

 

離婚を言い出した立場なので、強くは言い出せなかったからです。

 

妻の涼子さんはしばらく考えていました。

 

そして

 

「私が引き取るわ。それで、養育費なんだけど、子供が大学を出るまで毎月20万円出してもらえないかしら。」

 

「20万・・・・・ ボクの手取りの収入は30万円くらいだよ。君の収入の方がボクより多いだろう。」

 

毎月20万円は今のタケシさんにはとうてい支払える金額ではありませんでした。

 

「子供は私立の中学校に行かせたいし、面倒を見てくれる家庭教師や家政婦さんも雇いたいから・・・・・

 

離婚した家庭の子供ってかわいそうでしょ。せめて、一流の教育をしてあげたいのよ。

 

あなたはいいわよ。もう新しい将来の伴侶もいるんでしょう。」

 

妻の涼子さんの言い方には明らかにトゲがある言い方でした。

 

「だったら、子どもはボクが引き取るよ。」

 

本当は息子を育てるのは今までの経緯からすると、自分の方がふさわしいと思っていたのでした。

 

そんなこと言ったら離婚なんてしてやらないから。

 

あなたに離婚の原因はあるんですからね。」

 

タケシさんが不倫相手と結婚したいのを、逆手に取って、妻がイヤといえば離婚できない状況でした。

 

それに私はあなたの浮気相手にだって慰謝料を請求できるのよ。

 

すっかり夫をバカにしきっている妻でした。

 

夫のタケシさんは、このまま話を続けてもドロドロになるだけだ、と思ったのです。

 

この場でなく、2,3日考えてみる、ということで話しが終わったのです。

 

次の日、夫は密かに養育費の相場がどうなっているのかを、本で調べました。
離婚での養育費の相場はどれくらい

 

すると、一般的には4〜5万円程度というのがもっとも多い数字でした。

 

しかし、法律によって養育費はいくら、と決まっているわけではないので話し合いで決まればその額が、決まらなければ裁判所が決める、という理解をしたのです。

養育費をどうやって決める?

 

そこで、タケシさんは再婚するつもりの恵美さんに相談したのです。

 

二人でならもしかして何とか20万円を養育費として支払えるのではないか、と考えたからです。

 

「私の収入の手取りが約25万円あるから大丈夫よ。」

 

つんけんとした妻と対照的な態度の恵美さんに、感謝するとともに愛情をも感じたのです。

 

タケシさんはこの言葉を信じて、高額な養育費20万円という妻の涼子さんの申出を了解したのです。

 

妻の涼子さんとしては、夫の早く再婚したい、という気持ちをうまく利用した形にもなりました。

 

結果的には、子供の問題についても話し合いも成立し、涼子さんと離婚したタケシさんは恵美さんと再婚したのです。

 

さすがに月20万の養育費が支払えなくなった

養育費が払えず責められる元夫

 

再婚後のタケシさんの生活は楽しいものでした。

 

いままで見下されていた態度から、愛情を日々感じることができる生活。

 

なにかに解放された気持ちで過ごすことができていたのです。

 

そして、再婚してから1年ほどして、タケシさんと再婚後の妻の恵美さんとの間に子供が生まれたのです。

 

恵美さんはどちらかというと、あまり丈夫な体とは言えませんでした。

 

産後の体調もあまりいいとは言えず、1ヶ月ほど入院の後に帰宅できたのですが、寝ていなければいけない時間が多くなったのです。

 

その上、生まれた子供もよく熱を出しました。

 

それでも、恵美さんは育児と仕事を両立させるためにがんばっていました。

 

そのがんばりがさらに体調を悪くする方向に進んでしまい、出産してから1年ほどして、役所を退職することになってしまいました。

 

すると、家計は恵美さんの収入がなくなったことで、タケシさんは先妻の子供への月々20万の養育費の仕送りで頭を悩ますようになったのです。

 

最初の頃はなんとか恵美さんの退職金でまかなっていたのですが、貯金はみるみるうちになくなっていきました。

 

そして、2年後には支払いができない状態になり、とても元妻に残した子供を大学を出すまで毎月20万円という仕送りの条件をみたすことなどできなくなっていたのです。

 

タケシさんは「体を壊したことを申し訳ない」、と謝る恵美さんを見て、なんとかしなければならない、と本気で思いました。

 

銀行からもお金を借り、クレジットカードでキャッシングもしました。

 

しかし、その半年後には、養育費の支払いどころではなくなり、さらに借金の返済ができなくなったのです。

 

このままでは破産してしまう、そう思ったタケシさんは何かいい方法はないか、、、と悩み続けていました。

 

ある日、悩んでいるだけでは解決ができない、と考え、思い切って役所の相談会に行くと、弁護士会の法律相談センターに行ってみることを言われたのです。

 

「20万円の養育費ですか・・・・・・高額ですね。

 

前の奥さんに事情を話して減額してもらったらどうでしょうか?

 

それでダメなら養育費変更の調停の申立という方法もありますよ。」

 

そういうと弁護士は養育費変更の調停の申立方法や、必要書類の書き方を教えてくれました。

 

その後、タケシさんは元妻の涼子さんに養育費の減額の話し合いを申し入れたのですが、拒絶されました。

 

そこで、養育費の減額変更を求める調停を起こしました。

 

調停では、涼子さんは

 

「勝手に離婚をいいだして、約束した養育費が払えなくなったから減額してくれ、とはあまりにも虫がいい話でしょ。」

 

と主張。

 

これに対して、タケシさんは

 

「約束した当時は支払えると思っていたが、今の妻が病気払えなくなってしまったのだ。」

 

と反論したのです。

 

さらに

 

「このままだと、借金も増え続け、自己破産か自殺をするしかない。」

 

とまで言いました。

 

そうしたやりとりが何度かあって、涼子さんの方も破産してしまうと一円も入ってこないという打算の元、裁判所の仲介もあり、養育費は月5万円ということで調停が成立しました。

 

とはいっても、5万円でも、今現在の月給の手取額が28万円程度のタケシさんにとっては、大きな出費です。

 

それに、養育費支払いのための借金の返済も残っているし、今の妻の医療費もかかります。

 

この際に一気にこうした借金を返済できないか、と考えました。

 

このままだと借金の体質がいつまでも残ってしまう、とおもったのです。

 

そして、タケシさんは今の自宅マンションを売却して、借金を完済することにしました。

 

そして養育費も一括で将来分も渡すことにし、賃貸のアパートに引っ越すことにしたのです。

 

この離婚体験談のポイント

 

養育費で無理な約束はしない

 

養育費の支払いは事情によって変更できる場合もある

 

子どもを育てる養育費は大事

 

子供を育てるにはお金がかかります。

 

その際に、あてになるのは養育費です。

 

養育費は通常「子供が成年になるまで継続的に支払う」という約束をしていることが多いものです。

 

しかし、養育費の取り決めをして最後まで支払いをしている人は、2割にも満たない統計が出ています。

 

養育費の取り決めをしても、8割の人はあきらめと泣き寝入りをしているのです。

 

そのことを考えると、養育費を月々支払ったり、受け取るよりも、この離婚体験談のように、将来分の養育費も一括してセ受け取る方法も検討もありです。

 

離婚したいと思いつつ、離婚を言い出した後は、夫婦二人が冷静に話し合うことが難しくなります。

 

特に、離婚後のお金のことについては話し合えないとこじれることも多いです。

 

離婚について話し合う前に家の財産チェックをしておいた方がいいです。

 

大まかでいいのでまずは、この家にどれくらいの夫婦での財産があるのかを把握することです。
電化製品など細かいものは後回しです。

 

その際には、現在の自宅の価値と住宅ローンの残高はあらかじめ計算しておくと、有利に離婚条件を展開できる可能性があります。

 

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