なんで半分も取られるの?

財産分与 と聞くと、夫婦でお金を稼いできた方が、貢献度が大きいから、分ける割合も多いにちがいない、とも思えますよね。

 

 

でも、実際の財産分与では、ほとんどの夫婦が財産を半分ずつに分けることになります。

 

2で割ればいいので、一見単純に決まりそうですが、実際にはいろいろな問題があります。

 

例えば、自宅を購入した際に、頭金を結婚前からの預貯金と一方の親からの援助金で出した場合を考えてみると、

 

離婚の際にはまだ住宅ローンが残っている、といったことはよくある話しですが、そういう場合の計算は、かなり複雑になります。

 

結果的に財産分与で2分の1ルールが確立されているのは、貢献度 というお金で計算できない概念が入り込んでいるからなんです。

 

 

財産分与は法律で2分の1と決まっているわけではない

2分の1が多い財産分与の割合

 

財産分与の規定が書かれている民法には、財産分与は半分ずつと法律で決まっているわけではありません。

 

法律には、『まず話し合って決めなさい。話し合いがつかなければ裁判所が決めるが、裁判所はいろいろな事情を総合的に考えて決めなさい』と定められています。

 

だから、話し合い(つまり協議離婚)で夫が6割、妻が4割と決めてもまったく問題がありません。

 

実際はどんな状況でも半分

 

極端なことを言ってしまえば、財産分与は夫が9割、妻が1割でもいいんですか?

話し合いで決めるなら、それでもOKです。

 

でも、妻の方が納得いかなくて、離婚裁判に持ち込まれると、財産分与の2分の1ルールにのっとって、半分ずつになってしまう可能性が高いです。

いろいろな事情を総合的に考えて決めるという法律の考え方 からすると、夫の主張で以下のようなものがあれば、機械的に半分にするという考え方にならないとも思えます。

 

「妻は仕事をしていないし、子供もいない。食事と言えば食べ物とは言えないようなものが出てくるし、オレも仕事が忙しいからほとんど家では食べない。

 

部屋も散らかしっぱなしで、少しは掃除しろ、と注意すれば、家事は男女平等に分担して、と言ってくる。

 

そのせいでケンカになって、仕事中もイライラするし、協力と言うよりは妨害だ。

 

財産分与でお金を払うどころか、逆にオレが渡した金を戻して欲しいくらいだ」

 

このような夫の主張があれば、機械的に半分にするという考え方にはならないです。

 

ところが残念ながら、以前は専業主婦の場合は3割程度のことが多かったのですが、今の裁判における財産分与の現状では、こんな妻の場合でも半分は持っていかれてしまいます。

 

財産分与の本来の考え方は 貢献度に応じた分配 ということです。

夫婦の形態によって精算割合が変わる

 

民法には、「裁判所は財産の額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうかや、分与の額を決める」とあります。

 

つまり、ろくに家事をしない専業主婦には財産分与の権利はないことは明らかです。

 

ところが、実際はこのような場合でも、裁判所が2分の1ルールで半分の権利を認めてしまうというのが現状です。

 

妻が仕事と家事と育児を両立させている働き者でも、仕事を持たず家事も育児も手抜きしていても、財産分与は半分ずつ。財産分与の割合は妻の働きとは無関係になっているんです。

 

なぜどうしても半分?

財産分与が半分の割合は貢献度合い

 

半分になってしまう理由の一つとしては、貢献度を決めるのがきわめて難しい、ということがあります。

 

たとえば、専業主婦の場合、どの程度の家事を負担していれば貢献したと認められるのか基準が不明確ですし、それを裁判所が判断することは困難です。

 

また、共働きで仮に夫婦の収入が同じでも、家事負担は妻の方が大きい場合には、妻の貢献度をどの程度大きいとみなすか、という問題が生じます。

 

しかし一番の理由は、これまでの離婚裁判で、「財産分与は半分が妥当だ」と妻側が強く主張し続けて裁判所の運用を変えてきた歴史 があることなんです。

 

ほんとに夫の収入は妻の貢献によるもの?

 

離婚する際に、財産分与でもめるのは、夫の収入が多い場合がほとんどですが、それは妻の貢献によるものなのでしょうか?

 

妻の貢献によるとは限らない はずです。

 

同じだけ働いたとしても、給料のいい会社もあれば、そうでない会社もあります。

 

また、専門職として資格を持って働く人とそうでない人とでは、やはり給料の額も変わってくるのが通常です。

 

でも、その間の妻の支え、つまり、家事労働の内容は給料の良い会社でもそうでない会社でも、専門職でもそうでなくても、あまり変わらないと考えることもできます。

 

そうすると、収入が多いのは妻の貢献とはさほど関係ない、と言えるかもしれません。

 

給料のいい会社に就職できたのは、妻と結婚したからではなく、結婚前に努力していい大学に入った、という学歴によるものかもしれないです。

 

収入が何らかの資格に基づくものであれば、その資格を取得できたのは、結婚前にいろいろなものを犠牲にしてがんばったからかもしれません。

 

つまり、高収入を生み出しているのは、夫の結婚前のがんばりによる貢献が大きいという可能性もあります。

 

もしそうであれば、その結果積み上げることのできた財産の貢献度が半分ずつというのは、いささか不合理ですね。

 

もちろん夫が、

「思いっきり仕事に専念できたのは、妻が家事を完璧にこなし、しっかり子供を育ててくれたおかげ。

 

それほど、多くない給料から家計を上手にやりくりしてくれた結果、自宅も手に入ったし、多少なりとも貯えもできたから、妻には頭が上がらない」

といった理想的な夫婦の状況なら、財産分与で2分の1ずつでも納得がいくかもしれません。

 

でも、なかなかそんな考えができるような夫婦であれば離婚には至らないはずです・・・・・

 

個人事業者と離婚した場合の財産分与は?

 

イメージするのは、小さいお店を夫婦でやりくりしていたような場合ですね。

 

個人事業者と結婚していた人が離婚する場合には、実質的には配偶者も個人事業の仕事を手伝うなどの貢献がある場合があります。

 

その場合には、個人事業者のもの=夫婦の財産の一部として、貢献度が考慮されて財産分与の対象になりえるんですね。

 

内助の功や財産を維持するために功績があったなど、かなり人的な配慮がされるからです。

 

離婚したいと思いつつ、離婚を言い出した後は、夫婦二人が冷静に話し合うことが難しくなります。

 

特に、離婚後の財産のことについては話し合えないとこじれることも多いです。
離婚について話し合う前に家の財産チェックをしておいた方がいいです。

 

大まかでいいのでまずは、この家にどれくらいの夫婦での財産があるのかを把握することです。
電化製品など細かいものは後回しです。

 

その際には、現在の自宅の価値と住宅ローンの残高はあらかじめ計算しておくと、有利に離婚条件を展開できる可能性があります。

 

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財産分与は2分の1なんてしたくない!

 

財産分与に関しては、2分の1ルールが浸透してしまっていますが、現状の半分という割合に納得がいかないのであれば、あきらめることなく、自らの言い分を粘り強く主張して、徐々に裁判所を動かしていくことが必要です。

 

たとえば、

  • 夫が人よりもがんばったから
  • 有能だったから増やすことができた預貯金
  • イヤなことに耐えてきたから多く手に入れることができた退職金

そういった血と汗と涙の結晶が財産分与の対象になるわけなので、貢献度を堂々と主張していくことで変わるかもしれません。

 

もちろん、現実の裁判の見通しとしては、やはり2分の1になってしまう覚悟をする必要はあります。

 

でも、2分の1でも仕方がない、と思って何の主張もせずにいたら、10年後も2分の1ルールは維持されているでしょう。

 

逆に多くの人が納得がいかないと言い続けていれば、将来は裁判で「夫との取り分は2分の1以上」と認められて、10年後は変わっているかもしれません。

 

現状にとらわれないで、自分の思うところを堂々と主張しましょう。

 

マイホームを買ったのも夫。

ローンを組んでいるのも夫。

リストラされてしまったのも夫。

 

まずは、夫婦での財産の総額を出して、お互いの貢献度によって分与の割合を定めます。

 

貢献度とは、尽くした妻とかそういうのではなくて、財産を作る上での貢献度ですね。

 

分与の割合っていうのも話し合いで合意できればどんな割合でもOK。離婚裁判では結果的に2分の1が基準ですね。

夫婦によって分与の割合が違ってきます。

 

夫婦の形態によって精算割合が変わる

 

妻が専業主婦の場合

 

裁判所での分与は寄与度で、夫婦がどれくらい共有財産の形成に寄与したか、という評価方法をとっています。夫婦であれば財産を築くにあたって貢献しているので、名義の有無にかかわらずもらう権利があります。

 

以前は、専業主婦の場合、3分の1程度の割合しか認められていませんでしたが、現在では専業主婦でも2分の1の割合を認められることが多くなっています。

 

共働き夫婦の場合

 

夫婦の収入の差が寄与度の差、とはなりません。
原則として2分の1とされる例が多いです。

 

妻と夫で年収に差があるのは、妻は家事や育児に時間を費やす必要から、仕事に時間を使えないという理由や、一般的な平均賃金をみても女性は男性より低いことなど、本人の怠慢のためではないことが多いという考え方です。

 

実際に働いて得た収入に極端な差があるような場合や、能力に著しい差がある場合、実労時間に極端な差がある場合は具体的な寄与度に応じて割合が決まります。

 

たとえば、年収は夫の方が多く、家事や育児は全て妻がやってきたとします。
年収の違いはあっても、夫婦で築いた財産の2分の1もらえるというのが、原則です。

 

夫婦で自営業をしている場合

 

少なく考えても、夫婦で築いた財産の2分の1もらえます。
家事や育児に対する夫(妻)の貢献度が低い場合には、2分の1以上請求できます。

 

仕事の営業にどれだけ寄与しているか、具体的な寄与度に応じて割合が決まるのですが、事業の運営が夫の手腕であるなどの場合には、妻の寄与度は2分の1以下、という場合もあります。

 

医師など高収入の配偶者の場合

 

もし、一方の配偶者が医師や弁護士などで、その特別な技能によって高額な収入を得ている場合には、寄与度を考慮して相手方配偶者の割合が3分の1以下になることもあります

 

財産分与の割合は法律で規定されているわけではないので、夫婦で財産形成の寄与の割合に応じて話し合いで決めます。

 

合意が得られずに家庭裁判所に調停を申立てたとしても裁判所が割合を決めてくれる、ということはないです。

 

ただ、最近では夫婦の就業形態にかかわらず、2分の1ずつとすることがほとんどです。

 

自宅のローンが支払えなくなっていると、財産分与どころではないかもしれません。

 

住宅ローンの滞納があると、売却するにも銀行の了解などを得なければなりません。

 

それを法的には「任意売却」という手段で行うのですが、法律の専門家で離婚に強い弁護士さんでも、そのような不動産の売買はできないからです。

 

ローンを滞納しているマイホームの扱いは、任意売却を専門にしている不動産会社に依頼することになります。

 

離婚に強い弁護士さんは、離婚の法律のプロかもしれませんが、「任意売却」ということになったら、その専門業者にまかせましょう。

 

     

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